東京電力・新しい配電

(記事中の装柱品名については配電柱装柱情報センターをご覧下さい。)


400V配電線

諸外国の中で家庭への電力供給が100Vなのは日本のみ・・(あと北朝鮮ぐらい・・)

アメリカでは130V、ヨーロッパでは240Vが標準(最大値)です。

最近は国内関係機関からも家庭の200V化(地域供給は400V)の推進の話が聞こえます・・

確かに需要密度の増大に伴う供給の輻輳化等の解消には有効なのでしょう。

しかし、やっと単相3線が標準と認められるなかでの、完全な家庭200V化はまだ前途多難のようです。

そんな中で、街全体を400V配電で供給(家庭には従来の100V受電)するモデル配電線地域が誕生しています。


400V配電線路です。

まず思ったのは・・これ仮設?!

当然6KVの高圧線がないので、配電柱も低めの12m級のポールでした。

各配電柱には降圧用トランスと低圧引込箱が装柱されています。

本線の中間分岐です。

400V本線は接地相1本、電源相3本から構成されていて

接地相はメッセンジャーワイヤー(吊り線)を兼ねたアルミ線でした。

接地吊り線は鋼芯アルミ電線ACSR−OW60スケアだと思います。

トランスの電圧タップ表示は415(V)の文字があります。

がいしは低圧引留めがいしの白と青が使用されています。

トランスシャーシ、低圧引込箱は従来装柱品だと思いますが、引込箱は上部から

電線が入るように改造され防水処理されています。

単相3線と単2(街灯)の供給装柱です。

電線、がいしが少なく、東電装柱には見えません・・

本線腕金、引込腕金(下段 多溝がいし有)共にCATV等通信設備にあるような

アームタイと腕金の一体型が使用されています・・電力では(東電の)初めて登場でしょう。

引込線にはセラミック碍子が使用されていました。

引込接続はボルト型コネクターに、各相の接続点チューブを見慣れているので

セラミック碍子、圧縮(着)スリーブ接続に接続点チューブは接地線のみ・・

時代は変わっているのですねぇ・・(400V配電より関心している・・)

400V供給の電源22KVのCVT装柱です。

街には22KVから400Vへの変電設備がありました。

赤いテープの200V動力線がありました。

400V配電線は、各所で地中線から立ち上がっていました。

線路が多重連系しているのでしょう。

 

発電設備連系・・

この400V配電設備も新しい市街地形勢の計画に組み込まれて誕生しているので

熱効率を利用した発電設備でもあるのでしょう。

遠方制御器のある装柱です。

トランスの二次側(100/200V)のリード線に変流器(?)がありました。

リード線に変流器?

腕金には「この線路は400V配電線です」の注意札がありました。

従来の6KV供給から約40年ぶりの新配電方式は、新時代への家庭200V化への

地域配電線路の課題研究も兼ねたモデル配電線なのでしょうね。


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