東京電力・新しい配電
(記事中の装柱品名については電柱装柱情報センターをご覧下さい。)
高圧4線式11.4KV配電
電柱JV配電せんか共同取材(画像が多いので、ご注意下さい)
3.3KV配電から6.6KV配電に移行して30年以上が経過します。(都市部や湾岸地域では22KVあり)
そして21世紀・・配電設備に革命的な方式!?11.4KV配電方式が運用を開始しました。
11.4KV配電方式は昭和30年代に試験運用されましたが、技術的に普及はせずに廃止されていました。
11.4KV配電方式は6.6KVに中性線(N)を新設し√3倍で11.4KVにしています。
6.6KVの設備を流用(一部変圧器等は取替)でき、電圧降下の改善や供給力の向上、
長こう長化が可能になり、配電変電所からの遠隔地域等では特に有効です。
今回は群馬県高崎市(旧群馬郡倉渕村)(雷害地域)と茨城県神栖市(旧鹿島郡波崎町)(塩害地域)で運用が開始されました。
群馬県高崎市(旧 群馬郡倉渕村)の11.4KV配電
昇圧側の連絡用変圧器で倉渕1号です。
6.6KV側のDCAS(自動気中開閉器)と11.4KV側のDCAS(自動気中開閉器)です。
11.4KV側のDCAS(自動気中開閉器)と異常電流検知器(SI)です。
11.4KVのDCASはN相が追加さて4本型でN相の線は細いです。
異常電流検知器(SI)は電線直接取付けるタイプで、中部電力などではよく見かけるタイプです。
東京電力では同じ群馬県内の赤城地域に採用されていますが、他では見たことがありません。
3相(UVW相)に高圧結合器があり、すべてN相に繋がっているのでN相が搬送波なのでしょう。
(左)下の箱は雷波形観測装置とあり各所の柱にありました。
雷波形観測装置は箱の左側の光通信クロージャーに繋がっていて、制御線は光ケーブルになっているようです。
総槍出しは3相(UVW相)のみでN相は後付ですが、3相も今回張替たようです。
電灯変圧器がN相に繋ぎ替えしてあり、引込線には測定変流器がありました。
柱上測定器で各相(4本)に繋がっていました。
単相区間にもN相が追加され途中にはN相のみ高圧結合器があり、末端電灯変圧器では接続がN相に変更されていました。
降圧側(6.6KV系統連係)の連絡用変圧器で倉渕2号です。
11.4KV/6.6KV補償用変圧器A(左)と補償用変圧器B(右)で、入、切(蓄勢)の文字側が11.4KVです。
都市型配電の共用相変圧器(50+125)等の躯体を流用しているようでデカイです。
補償用変圧器A、B共に一つ前の柱でN相がエンドになっています。
N相の十字交差と分岐です。
耐張がいしと忠実耐張がいし、放電クランプがいしと忠実ピンがいし・・入り乱れています・・
N相は現在高圧がいしを使用していますが、将来は低圧がいしの採用も検討中とのことです。
降圧側(6.6KV系統連係)の連絡用変圧器で倉渕3号です。
連絡用変圧器はキュービクル型でコンパクトになっています。
測定用のセンサーカメラの入った箱が対向してたくさんありました。
この箱は同じ群馬県内の高崎市他郊外にも装柱されている
雷の観測(測定)用の記録カメラです。
茨城県神栖市(旧鹿島郡波崎町)の11.4KV配電
既設腕金(UVW相)にN相を追加しています。
11.4KV/6.6KV連絡用変圧器の引下柱です。
連絡用変圧器やDCASの制御用電源用にコンパクト装柱タイプの変圧器が載っています。
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